大阪大学産業科学研究所 黒田研究室
岡本 一起 特任准教授
ステロイド抗炎症薬は炎症性転写因子NFkBを直接阻害する事により全ての炎症を強力に抑える。しかし、同時に様々なホルモン作用(ステロイド薬の副作用)を発揮する。特にステロイド薬の長期投与・大量投与が必要な場合、重篤副作用の出現が問題となっている。
発表者は内因性NFkB直接阻害タンパク質の阻害中心を用いた新規抗炎症薬を開発した。本抗炎症薬は種々の炎症モデル動物で強い抗炎症作用を発揮し、さらにステロイド薬が有する副作用を示さない。内因性NFkB阻害タンパク質に基づく開発は、全く新しい角度からのアプローチであり、生体が持つ阻害因子を利用している点で副作用の少ない安全で安心な抗炎症薬の創製を可能にする。

大阪大学産業科学研究所 千葉研究室
千葉 大地 教授
インフラ等の老朽化が進む中、非破壊で人間の感覚に頼らず、瞬時に埋設鉄筋の状況を把握する技術が求められています。本展示技術は、鉄筋が磁性体であることをうまく利用し、鉄筋が埋設されたコンクリートの壁をセンサで直線的になぞるだけで、非破壊で埋設位置・深さ・太さを同定可能とするものです。さらに、得られたシグナルから視覚的に瞬時に鉄筋位置同定が可能で、専用プログラムを用いてより正確な位置・太さ・深さ・破断個所の同定を実現します。現在、かぶり深さ150mm、太さ10mm程度の鉄筋まで位置・太さ・深さ同定が可能ですが、今後はより深い鉄筋の同定も可能になる技術とともに鉄筋の腐食状況を明らかにする技術も並行して開発予定です。

大阪大学産業科学研究所
【阪大産研発ベンチャー】株式会社ボスケシリコン
小林 光 特任教授
呼吸や代謝により、活性酸素、特に活性酸素中最も酸化力が強いヒドロキシルラジカル(OHラジカル)が体内で発生します。OHラジカルは、DNA、RNA、脂質等を酸化・変質して、多くの疾患を発症させます。シリコン製剤は胃では反応せず、腸内で水分と反応して水素を24時間以上持続的に発生させます。シリコン製剤の摂取によって、酸化ストレスが低減して抗酸化力が向上します。大阪大学大学院医学研究科との動物実験から、シリコン製剤は慢性腎不全やパーキンソン病等、酸化ストレスが大きな原因となり発症する疾患を防止できることを示すデータが得られています。また、糖尿病、アトピー性皮膚炎その他の炎症の治療が可能であることが示されています。 <共同研究者>
【阪大産研発ベンチャー】株式会社ボスケシリコン 小林 悠輝 代表取締役社長

大阪大学産業科学研究所 フレキシブル3D実装協働研究所
陳 伝トウ 特任准教授
阪大フレキシブル3D実装協働研究所(F3D協働研究所)は、日本が得意とする”優れた機能”、“高い信頼性”、“摺り合わせの技術”を追求した物造り産業基盤に立脚しながらAIなどの最新技術を融合し、次世代のエレクトロニクス技術開発を目指す川上から川下までの多くの企業が参加できるオープンなプラットフォームを提供します。
その重要なシーズ技術として、「低コストミクロンサイズ銀フレーク粒子による低温・無加圧接合の実現とパワーモジュール製造工程の革新」および「微小音響振動計測によるパワーモジュール劣化予測診断技術」を展示紹介します。これらの次世代エレクトロニクス技術開発が将来のスマート都市・建築などを実現する基盤技術となります。

大阪大学産業科学研究所 戦略室
加藤 久明 特任准教授
大阪大学産業科学研究所は、2021年6月に2025年 大阪・関西万博開催に向け、「TEAM EXPO 2025」の共創パートナーに登録を行い、万博への学内外のチャレンジ支援を開始しています。産業科学研究所以外にも、大阪大学では「国立大学法人 大阪大学」と「大阪大学社会ソリューションイニシアティブ(SSI)」の合計3つの共創パートナー登録があり、大阪大学として様々なチャレンジの支援を行うご相談をお受けする場を創りたいと考えています。

大阪大学産業科学研究所 大阪大学産業科学研究所(阪大産研)は、その80年にわたる歴史において「産業に資する科学研究の推進」をモットーに、多岐にわたる理工系研究を展開してきました。特に、世界有数のナノテクノロジー研究に加えて産業科学AIセンターを有し、近年ではナノテクノロジーとAIの融合を積極的に進めています。また、産学連携活動も極めて活発で、研究所発足以来、研究成果の社会還元を積極的に行っています。今回は、数多くの研究成果の中から近未来のライフデザイン・イノベーション実現と新産業創成に貢献する様々な技術を社会実装の担い手となる「産研発ベンチャー」と共に紹介いたします。

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