大阪大学産業科学研究所 黒田研究室
岡本 一起 特任准教授
ステロイド抗炎症薬は炎症性転写因子NFkBを直接阻害する事により全ての炎症を強力に抑える。しかし、同時に様々なホルモン作用(ステロイド薬の副作用)を発揮する。特にステロイド薬の長期投与・大量投与が必要な場合、重篤副作用の出現が問題となっている。
発表者は内因性NFkB直接阻害タンパク質の阻害中心を用いた新規抗炎症薬を開発した。本抗炎症薬は種々の炎症モデル動物で強い抗炎症作用を発揮し、さらにステロイド薬が有する副作用を示さない。内因性NFkB阻害タンパク質に基づく開発は、全く新しい角度からのアプローチであり、生体が持つ阻害因子を利用している点で副作用の少ない安全で安心な抗炎症薬の創製を可能にする。

大阪大学産業科学研究所
【阪大産研発ベンチャー】株式会社ボスケシリコン
小林 光 特任教授
呼吸や代謝により、活性酸素、特に活性酸素中最も酸化力が強いヒドロキシルラジカル(OHラジカル)が体内で発生します。OHラジカルは、DNA、RNA、脂質等を酸化・変質して、多くの疾患を発症させます。シリコン製剤は胃では反応せず、腸内で水分と反応して水素を24時間以上持続的に発生させます。シリコン製剤の摂取によって、酸化ストレスが低減して抗酸化力が向上します。大阪大学大学院医学研究科との動物実験から、シリコン製剤は慢性腎不全やパーキンソン病等、酸化ストレスが大きな原因となり発症する疾患を防止できることを示すデータが得られています。また、糖尿病、アトピー性皮膚炎その他の炎症の治療が可能であることが示されています。 <共同研究者>
【阪大産研発ベンチャー】株式会社ボスケシリコン 小林 悠輝 代表取締役社長

大阪大学産業科学研究所 大阪大学産業科学研究所(阪大産研)は、その80年にわたる歴史において「産業に資する科学研究の推進」をモットーに、多岐にわたる理工系研究を展開してきました。特に、世界有数のナノテクノロジー研究に加えて産業科学AIセンターを有し、近年ではナノテクノロジーとAIの融合を積極的に進めています。また、産学連携活動も極めて活発で、研究所発足以来、研究成果の社会還元を積極的に行っています。今回は、数多くの研究成果の中から近未来のライフデザイン・イノベーション実現と新産業創成に貢献する様々な技術を社会実装の担い手となる「産研発ベンチャー」と共に紹介いたします。

大阪府立大学 大学院工学研究科 電子・数物系専攻
竹井 邦晴 教授
違和感無く、且つ多種健康状態を常時計測するフレキシブルセンサシートについて紹介します。本センサシステムは、フレキシブルフィルム上に溶液プロセスにて多種センサを集積形成します。これにより、皮膚表面から多種多様なバイタル、活動量データの常時遠隔計測を可能にしました。またそのデータの異常検知によるフィードバック型アラームシステムなどを融合することに成功しました。現在はデータを解析し、瞬時に異常を検知できるようなセンサシステムを開発しており、これにより「もう少し早く病院に行っていれば・・」といったことが無いスマートな健康社会の実現を目指しています。

関西大学 環境都市工学部 都市システム工学科
北詰 恵一 教授
超高齢化と地球温暖化が同時進行しています。高齢者やその次の世代に予防的健康行動への変容が求められるとともに、暑熱環境に賢く対応する適応行動を支える社会基盤・政策が必要となっています。本研究グループは、近年関心を集める熱中症に焦点を当て、近畿圏17市(地域)の救急搬送データと気象条件等を用いて、より精度の高い熱中症予測モデルを構築し、詳細な場所別に熱中症リスクを示す脆弱性評価モデルを研究しています。また、これをもとに、熱中症になりやすい時間や場所に関するアラートを市民に対して適切に発し、熱中症を避けながら、健康にも環境にもやさしい行動について、市民とともに考える地域共創拠点の運営を進めています。 <共同研究者>
国立循環器病研究センター 研究所 予防医学・疫学情報部 西村 邦宏 部長
関西大学 環境都市工学部 尾﨑 平 教授

京都大学 産官学連携本部 COI拠点
野村 剛 プロジェクトリーダー
2013年度より「しなやかほっこり社会」の実現を目指して産官学連携で取り組んでいるが、これまでに社会実装(商品化・サービス化)できた代表的な実績と現在、取り組んでいる「女性・子育て支援」、「ヘルスケア」、「災害インフラ」分野の研究開発テーマを動画で紹介する。

京都府立医科大学 大学院医学研究科 循環器内科学
的場 聖明 教授
100歳以上の割合が高く、高齢者が自立して生き生きと暮らす町”京丹後”。京都府立医科大学 「長寿の秘訣」を探るさまざまな研究(血管、身体活動と運動機能、食事と腸内細菌、口腔機能等)は全学体制で取り組んでいます。また、産学官金、多職種連携で取り組む高齢者の自立した暮らしを支える意思決定支援とサービス提供について、今後の展望を紹介します。 <共同研究者>
京都府立医科大学 大学院医学研究科精神機能病態学 成本 迅 教授
京都府立医科大学 大学院医学研究科 リハビリテーション医学 三上 靖夫 教授
京都府立医科大学 生体免疫栄養学 内藤 裕二 教授
京都府立医科大学 大学院医学研究科 医療フロンティア展開学 髙木 智久 准教授
京都府立医科大学 大学院医学研究科 歯科口腔科学 山本 俊郎 准教授

近畿大学リエゾンセンター 本学では様々な産学連携を進めており、その結果商品化に成功した例が数多くあります。
本発表会では近大独自のプロジェクト「“オール近大”新型コロナウイルス感染症対策支援プロジェクト」に関するコロナ対策商品をご紹介いたします。このプロジェクトは令和2年5月15日から開始され、世界で猛威をふるう新型コロナウイルス感染症について、医学から芸術まであらゆる分野を網羅する総合大学と附属学校等を含む近畿大学全体の知見を生かし、全学横断的に感染症対策に取り組むものです。
今回はその中から「近大マスク」と「超軽量簡易ベッド」についてご紹介いたします。

甲南大学 知能情報学部 知能情報学科
北村 達也 教授
健康な人の中にも発声がうまくいかない感覚を持つ人が多数存在します。この展示では、このような人々の滑舌や発声を改善するための複数のシステムを展示します。まず、滑舌を改善するソフトウェアは。画像処理により発声訓練中の表情筋の動きをフィードバックし、発声に関わる筋の動きを改善することによって、明瞭な音声を出せるようにします。また、ストローに声を吹き込むように発声するストロー発声法による訓練を支援するシステムは、訓練の成功に必要な口の周りの皮膚振動をストローに取り付けたLEDアレイの光によってフィードバックします。これらのシステムの利用により滑舌や発声を改善することを示すデータが得られています。 <共同研究者>
姫路獨協大学 医療保健学部 川村 直子 講師

摂南大学 理工学部 住環境デザイン学科
竹村 明久 准教授
プルースト効果(においが、それに結び付く感情や記憶を呼び起こす現象)に挙げられるような、現在のにおい評価が評価者のどのような経験に基づくのかを明らかにすることで、におい評価の個人差の原因を定量化することを目標とします.これまでに実施した、評価する項目に対して、評価者の記憶と検臭時の感情のいずれが評価に有意に働いたかの検証と、においの思い出想起時の名称提示やにおい提示によってどの程度想起できる内容やボリュームが影響を受けるかの検討の2点を紹介します。

摂南大学 理工学部 機械工学科
堀江 昌朗 教授
コロナウィルス感染防止のために様々な場所で使用されているパーティションは、飛沫の飛散は防止しますが、エアロゾルは空気中に拡散され室内を長時間浮遊します。そのため室内の換気が重要になりますが、全ての環境での十分な換気は困難です。本研究では飛沫を回収するエアロゾル回収機構と滅菌機能を有するパーティションを提案します。このエアロゾル回収機構は既存のパーティションに取り付けることも可能で、さらに滅菌処理された安全な空気を室内に再放出することができます。postコロナ社会においても利用できる技術です。

摂南大学 理工学部 機械工学科
堀江 昌朗 教授
気体・液体・粉流体などの流れに関する技術を利用した製品は、送風機やポンプなど日常の中で多数使用されています。これらの製品の性能を向上させる為には、流れの制御が重要な要素となります。流れを制御する為に、紫外線励起蛍光粒子を混入した流れに紫外線を照射し粒子の蛍光状態や分布状態を経時的に分析し、分析結果に基づいて製品の部品を改善することで、飛躍的に製品の性能を向上させることが可能になります。

立命館大学 情報理工学部 情報理工学科
双見 京介 助教
目の活動のデータは有用ですが、その一般社会でのデータ収集には費用などの点で制約があります。我々の技術は、目の活動の常時センシングを安価に行う基盤です。本技術は、アイウェア機器上の赤外線距離センサモジュールを用いて、目の活動(瞬き、眼球の向き・移動)をセンシングします。また、アイウェア機器(例: 一般眼鏡、ARグラス)に適用でき、社会課題の解決を支援するサービス(例: 目の健康管理・疾患予防、疲労・眠気の検知による事故防止、ハンズフリー入力)を広範囲に提供するために役立ちます。

和歌山大学 システム工学研究科 システム工学専攻
坂本 隆 准教授
がん原遺伝子の発現制御などに関わるとされる4重鎖(G4)DNAの働きは、未だ謎が多く、特に細胞核内での動的な挙動はほとんど明らかになっていません。開発した蛍光プローブは2重鎖DNAに結合した場合には600 nmの蛍光を、G4 DNAと結合した場合には700 nmの蛍光を増加させる「2色スイッチオン蛍光応答」を示します。細胞核内の2重鎖DNAとG4 DNAとを異なる蛍光色で同時に観察できることから、細胞核内のG4 DNAの動的挙動の解明や、G4が関わる疾患の診断などに応用できると期待されます。

TOP